嶺上開花などカンに関連する麻雀役

前回の三暗刻 四暗刻に関連してですが、似たような役で「三槓子/サンカンツ」「四槓子/スーカンツ」と呼ばれる役があります。これもついでに覚えてしまいましょう。

なんとく漢字を見たら想像がつきそうだな。

三槓子(サンカンツ)

三槓子(サンカンツ)

役の特徴

・カンを3回する(=カンツを3つ作る) 暗カン 明カンどちらでもOK
・ポン チーしてもハン数に変化はない
・カンするたびにドラが増えるので 相手を有利にさせることにもなる


形はこのようなものです。

     

これは「槓子/カンツ」を3つ用意すればいいのです。

じゃあよ、全部 暗カンの場合

     

これだと、さっき覚えた「三暗刻」も複合するわけか?

理屈上はそうです!この場合は「三暗刻+三槓子」になります。また、先に紹介した「対々和(トイトイホー)」などとも複合するので覚えておいてください。基本的に麻雀では「3枚1組」の「コーツ」が「4枚1組」の「カンツ」になっても、役割はあまりかわりません。

ただしですね、この役は本当に登場しません! まだ役満の「四暗刻」などのほうが見かけます。相手にこの三槓子をあがられた場合でも「むしろ見れてちょっと嬉しい」ぐらいの勢いがあります。おっしゃるように理屈上は「三暗刻+三槓子」みたいなことも可能ですが、三槓子単独でも見かけないですね…。私のデータでは普通の役の中で唯一、役満より出現率低いですね。

この役は、はじめっから「サンカンツ」を狙ってやろう!と思って、できる役じゃなくて、なんとなく流れで「サンカンツ」を狙える状態になってしまった、なんて場合にしかできないんだな。

配られた時点から「よし!サンカンツ狙おう!」とか普通はないですよね。ドラが3種類も増えることになるので、非常にカオスな場がつくりだされます。

またカンを2人以上の人間で4回やってしまうとゲームが途中で終わってしまうルールがあります。これは「四開槓/スーカイカン」と呼ばれるルールで、2人以上で4回のカンが成立した時点で流局の扱いになります。

途中流局 | 麻雀の基礎知識と用語解説

そういうルールがあるんだな。

このルールがあるため、せっかく三槓子が完成して、あとはあがるだけという状態になっても、三槓子ができたことは他の人からも見えてますから、「やばそうだから、こっちもカンしてノーゲームにしちゃお」と、じゃまされやすいんですね。

それも三槓子が難しい理由のひとつです。難易度と点数のバランスがつりあっていない役の代表としてよく取り上げられますね。

似たような役の延長です。




四槓子(スーカンツ)

四槓子(スーカンツ)

役の特徴

・カンツを4つ作る 暗カン 明カンどちらでもOK
・役満の中でも、なかなか見ることができない
・カンは合計4回までなので他の人に先にカンをされると成立しない
・役満をテンパイしたことが確実にバレるので、ロンあがりは望みにくい


文字通りカンを4回すればいいんですが…

    

これは一生に一回あるかないかの確率と思ってください。役満の中でも最高峰のレア度です。

問題も多いです。先ほど紹介したようにカンは「1人なら4回まで(四槓子の成立) 2人以上なら3回まで」というルールがあります。つまり、「四槓子/スーカンツ」は誰か他の人がカンをしてしまった時点で消滅します。

また、4回カンをした時点で相手には「こいつは役満 四槓子をテンパイしている」というのが、わかってしまうので、ロンは期待できません。

まあ、難しいってことだな。いちおう、全部 暗カンなら、四暗刻+四槓子でW役満になることも可能だが、現実問題としては、無理ってことだなぁ~

麻雀歴が長いベテランでも、このスーカンツはあがったことがないって人はけっこういますよ。人間どもの寿命でいう一生に1回あるかないかレベルと思って間違いないですよ。

では、カンに関係して、もう1つ役を。

嶺上開花(リンシャンカイホウ)

嶺上開花 | リンシャンカイホウ

役の特徴

・カンをした後の補充牌(リンシャン牌)であがる
・偶然によるところが大きいので、あがれればラッキー


少し手順がややこしいので順番にご説明します。まず下のような状態でテンパイしています。リンシャンカイホウを成立させるには、まずテンパイしていないといけません。

    

単騎待ちのでテンパイだな。

自分の順番でまたはをツモしてカンを宣言する(暗カン)

もしくは誰かが捨てたをカンと宣言してもいいです(明カン)

『カン』と宣言します。

    カン!

このまま牌を1枚捨てると数が合わなくなります。ここで1枚牌を補充するわけですが、これが「リンシャン牌」です。

リンシャン牌

「リンシャンカイホウ」とは、このリンシャン牌であがることです。 ひらたくいえば「カンした直後にあがる」ことですね。

この場合だと、その補充した牌がならばリンシャンカイホウなんだな。

ソウデス。ソウデス。

別にどうってことない役なんですが、アニメ放送もされた「咲-Saki-」の主人公、宮永咲の必殺技ということもあって、脚光を浴びましたね。決まれば確かにカッコイイんですが、カンをするとドラが増えて相手にも有利になりますので、失敗すると自爆する壮絶な役ともいえますね。

狙って作る役というよりも、たまたま嶺上開花が付いた!という感じの役ですね。非常にリスクも大きいので、なんでもかんでもカンするのはよくありません。気になる人はこちらをご覧ください。

カンの戦略 | 麻雀戦術

嶺上開花(リンシャンカイホウ)と、そのカンによる新しいドラの登場のタイミングはルールの取り決めをしていないと少しもめる要素ではあります。気になる人は以下のリンクを御覧ください。

カンドラのタイミング | 麻雀用語解説

それはそうと、さっきから感じていたのですが、見かけによらず頭が良いですね。物分かりがいいです。サトリアーニさんはなかなかセンスがありますよ。

まあ、テメーに言われたくはねえなぁ。


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