食い下がりを覚える
ついでに麻雀役の中には「食い下がり」と呼ばれるものが適用される役があるので、それも覚えてしまうといいじゃろう。これはポンやチーをすると飜数が1つ下がってしまう役がいくつかあるという話じゃよ。
三色同順 2飜→1飜
(通常は2飜)
1回でもチーやポンをすると1飜に食い下がる
これは相手の牌をもらうポンやチーをして役を完成させると、本来の飜から下がってしまうってやつですよね?
考え方としては、ポンやチーは相手の捨てた牌をもらってるってことで、つまり「相手の力を借りた」って感じで、少し点数が下がってしまうってことでいいのよね?
考え方としてはそれでOKじゃ。1飜役の中にはポンやチーをすると消滅してしまうものがある。ポンやチーをしていない状態を「門前(メンゼン)」というが、1飜役はメンゼン限定の役も多い。これも1飜→0飜(消滅)になってしまうという、ある意味で食い下がりの一種と思ってもいいじゃろう。
どの役が何飜で、食い下がりが適用されるかどうか?を覚えてほしいわけじゃよ。役によっては食い下がりが適用されないものもある。
なあ、例えば「三色」って役は二種類あるだろう? 三色同順と三色同刻の2種類がよ。これなんで、片方は食い下がりがあって、もう片方は食い下がりがないんだよ?
なんで三色同刻は相手の力を借りるポンやチーをしても食い下がりがないんだ?
第10位 三色同順(サンショクドウジュン) 2飜 → 1飜(食い下がり)
第23位 三色同刻(サンショクドウコウ) 2飜(食い下がりなし)
そういえばそうね。例えば字牌を3枚集める「役牌(1飜)」はポンしても成立するけど、同じ1飜役の一盃口(イーペーコー)は、ポンやチーをすると消滅しちゃうのよね。なんでかしら?
いいところに気がついた。これは別に難しくするための嫌がらせではなく、ちゃんとある程度、理屈で説明できるよ。食い下がりが適用される役とされない役がある理由については、考え方としてはこうじゃよ。
麻雀は面子(グループ)を作る時に順子(シュンツ/ジュンツ)と刻子(コーツ)の2種類があるのは覚えていると思う。
同種の数字3連続が「順子(シュンツ)」
同じ牌3枚が「刻子(コーツ)」
麻雀は同じ牌が4枚しかないわけじゃから、集め方としては明らかに同じ牌3枚で作る「刻子(コーツ)」のほうが順子よりも難易度が高いわけじゃよ。
順子は4枚×4枚×4枚の中から、それぞれ1枚ずつなんで、簡単に集まるといえば集まる。
食い下がりが適用されるのは、主に順子を主役とした役、順子が使える役なんじゃな。順子はただでさえ集めるのが簡単、そこにさらにポンやチーをして相手の力を借りたとなると、さすがに点数低くしようぜ!ってのが食い下がりの考え方なんじゃよ。1飜については、相手の力を借りてまで作ったら簡単すぎるから消滅させようみたいな感じじゃな。
逆に刻子系の役は、ただでさえ同じ牌を3枚集めるのが難しいので、ポンやチーをして相手の力を借りても、そこは別に点数を下げないよという理屈なんです!
なるほどな。上にあげた三色同順は「順子」を使う役だからポンやチーをすると食い下がりが適用されて、三色同刻は「刻子」を使う役だから、その時点で難しいので食い下がりは適用されないって話か。
順子系の役ってどういうものがあるのかしら?
先にあげた中では一盃口(イーペーコー)などが代表ですね。他にも「一気通貫」なども順子系の役です。
一盃口(イーペーコー)
*メンゼン限定の役。ポン・チーすると消滅
一気通貫(イッキツウカン)
ポン・チーすると2飜→1飜への食い下がりが適用される。
他にもホンイツやチンイツも順子系に分類されます。確かにホンイツなど「刻子」だけで構成することは、やろうと思えば技としては可能ですが、順子も使える役なので食い下がりが適用されます。
ホンイツ3飜→2飜
チンイツ6飜→5飜
反対に食い下がりが適用されない刻子系の役の代表は以下じゃな。
役牌(1飜)
三暗刻(2飜)
対々和(2飜)
これらの役は「刻子」がメインなので、ポンや他の部分をチーしても、それでも難易度が高いため食い下がりは適用されない。
全部は紹介しきれないが、食い下がりが適用される役どうかは「順子」が使えるかどうかで判断するといい。あらためて役の一覧表を貼っておくので、そういう視点も踏まえて眺めてみるといいじゃろう。
麻雀の役一覧表(出現確率ランキング順)
麻雀の役一覧表(飜の大きさ順)
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