残りの枚数を考える/待ちの特徴
前回の延長になるが、単純に自分に必要な牌が何枚あるのか?何枚残っているのか? という点は非常に重要なんじゃな。あがりに向かう途中のグループを作っている最中や、聴牌→あがりの最後のステップなどでも「自分に必要な牌が何枚のこっているのか?」という部分を意識してほしいんじゃよ。
両面待ちの枚数
まずは基本である両面待ちを見てみようか。
これは×4枚 ×4枚 で合計8枚ですね。
非常に良い形じゃな。相手が捨てるロンにしろ、自分が引くツモにしろ、枚数が多いにこしたことはない。両面待ちを「好形の待ち/良形の待ち」と言ったりするが、理想の形といえるじゃろう。 8枚あるので自分がツモすることも十分に期待できる。
シャンポン待ちの枚数
続いて「シャンポン待ち(シャボ待ち)」じゃな。
(シャンポン/シャボ待ち)
×2枚 ×2枚の2種類で合計4枚ですか。
両面待ちに比べると枚数は落ちてしまうが、あたり牌が2種類あるのは魅了じゃろう。
あがりやすさでいえば、同じシャンポン待ちでも
こういう、片方にでも字牌を含んでいるものは比較的、あがりやすい傾向がある。
シャンポン待ちに字牌が入っていると、あがりやすくなるんですか?
この理屈は「最初に何を捨てるのか?」で説明したことと同じじゃな。
自分がと2枚持っている。
残り2枚はどこにあるのかまだわからない。
残り3人のプレイヤーのうち、誰かが1枚だけを持っていたとしても、相手にとってそれを使う手段があまりないので、捨ててくれる可能性が非常に高いんじゃよ。簡単にいうと、相手にとって使い道のない不必要な牌であるケースが多いんじゃな。
じゃあ、同じようなことを考えている人がいて
僕がと2枚持っている、も同じようにと2枚持っていて、
お互いに欲しがっている状況とかになりませんか?
確かにそういうお互いが2枚づつ同じ字牌を持ってしまう「持ち持ちの状況」と呼ばれるのはあるんじゃが、そんなに頻繁に起こるってわけでもない。
やのような数字の牌の場合じゃと、相手の手の中でみたいな使われ方をしている可能性もあるんじゃな。だから余計にシャンポン待ちじゃと、残りが4枚しかないので苦しい。
それに比べると、字牌は「ある特定のプレイヤー二人に2枚づつ同じ牌が行き渡る」という、ちょっと特殊な状況じゃないといけないわけじゃから、これはそう頻発するってわけではない。その意味では「あがりやすい」という意味じゃな。
ペンチャンとカンチャンの枚数
それから、ペンチャン待ちとカンチャン待ちがある。
(カンチャン待ち)
(ペンチャン待ち)
これは、どちらもあたり牌が1種類で、4枚残っていることになりますね。 どちらも同じってことですか?
あがりに向かう途中でも、カンチャン待ちを残すか?ペンチャン待ちを残すか?で選択を迫られるケースはけっこうあると思う。グループの数が足りているので、どっちかいらないケースじゃな。
結論からいえば、カンチャン待ちを残すのが有利じゃろう。
でも自分が必要な枚数は1枚で同じですよね?
枚数は同じでもカンチャン待ちの場合は変化が期待できるという意味で、ややカンチャン有利かもしれん。
ここからや をツモした場合に、両面待ちへの変化が一手で期待できるという意味で、ちょっと得なんじゃな。
→ [-]の両面待ちへ
リーチしてしまっていたら変化はもちろんできんが、あがりに向かう途中なら、その先の変化の可能性を考えておく必要もあるじゃろう。
単騎待ちの枚数
最後が単騎待ちになる。
(単騎待ち)
これはあがり牌が1種類で、4枚あるうち、1枚を持っているの。残り3枚で一番不利ってことになりますか?
単純にあたり牌が1種類しかないことや、残り3枚しかないことを考えると、確かに「あがりにくい/集めにくい形」といえるかもしれん。
ただし、単騎待ちは他の牌から孤立しているので、入れ替えが効きやすいという特徴があるわな。相手から逃げながら戦うケースや、誰かを狙い撃ちする場合などには有効じゃよ。実際、単騎待ちの場合は何であたられても不思議ではない。遠くの茂みから獲物を1点で狙うスナイパーみたいな感じじゃな。
(単騎待ち)
このように→のように変化させるのも簡単じゃし。
同様に字牌での単騎待ちはあがりやすい傾向にある。単純に枚数うんぬんでは語れない部分はあるわな。
字牌の単騎待ちがあがりやすい理由は、さっきのシャンポン待ちと同じですね。
こういう単騎待ちをしていたら、誰かがすでにと持っていたというケースはもちろんあるんじゃが、やはりそれはレアケースじゃろう。枚数や種類が少ない単騎待ちも、うまく使えば非常に効果的じゃな。
単騎待ちは予測が不可能といえるぐらい、どんな牌でも待てる。どれだけ上級者になっても、相手の単騎待ちを予想するのは非常に難しい話なんじゃな。相手からのロンを狙うにはいいかもしれんが、自分がツモすることを考えると不利であることも事実じゃろう。
まとめると、とてもシンプルな確率論から考えて「あたり牌は枚数と種類が多いにこしたことはない」という話じゃよ。
ただし、実戦ではもうちょっと複雑になってくる。
いくら両面待ちであったとしても、誰かがをカンしている。
はポンされている、あげくに最後の1枚のはすでに捨てられている、なんて状況もあるじゃろう。
こんな状況ではいくら「両面待ちが有利」とはいっても、同じ牌が4枚しかない以上は永遠にあがることはできんよ。「ポン」はわりと頻繁に見かける行為じゃが、それが意味するのは「4枚ある同じ麻雀牌のうち3枚はもうない」という、けっこう重要な情報なんじゃよ。
または どちからの両面待ちをあきらめる選択をしないといけない場合でも、残りの枚数によって、どちらを捨てた方があがりやすいのか? という答えはでてくるじゃろう。
順番が回ってくる間にでも、自分に必要な牌があと何枚残っているのか?というのは、常に意識しておく必要がある。麻雀は自分の順番がまわってくるまでは何もしなくていいと思っている人もいるかもしれんが、そうではなくって、相手の捨てた牌を常に観察する必要があるんじゃな。
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