リーチ(立直)
麻雀は「1ハンないと完成にならない」ことは前回いったとおりじゃ。
「3枚1組のグループが4つ + 2枚1組の雀頭」の形にするのが麻雀のあがりじゃが、ここにもう1つの条件を加えると「最低でも1ハンの役を組み込め」ということじゃ。
今回はその役の中でもっとも基本的な役である「リーチ」について教える。
この場合は、なにが来れば完成かわかるかぇ?
これは簡単よね。
(4・5)と持っているから(3)か(6)の両面待ち。
その通りじゃ。
役の「リーチ」は、この状態、つまり「完成(あがり)」の一歩手前の状態になった時に「はい、完成の一歩手前になりました!」と、対戦相手に宣言することなんじゃよ。
もちろん具体的に(3)か(6)で完成ですと教えるわけではなくて、「あと何か1つが来れば完成の状態になったよん」と教えるんじゃ。結婚式の2次会なんかでやるビンゴゲームなんかでも、ビンゴの1つ手前になったら「リーチ」と宣言するじゃろう? あれと同じじゃな。
ちなみに、この「あがり」の1つ手前の状態を「テンパイ(聴牌)」というんじゃ。これは基本用語じゃから、ぜひ覚えてくれ。
「テンパイしました(あがりの1つ手前になった)」と相手に教えることが「リーチ」じゃな
ちなみに「あがりの1つ手前じゃない状態(テンパイではない状態)」のことを「ノーテン(不聴)」というんじゃ。 この「テンパイ(聴牌)」←→「ノーテン(不聴)」はワンセットで覚えておくれ。
「あいつ、もうテンパイしてやがる…。早いっ!」
「いや、やつはまだノーテンのはず。くっ!」
みたいな会話はマージャン漫画とかでよくあるぞ。
麻雀ゲームじゃと、リーチできる状態になると、リーチのボタンが光ったり小窓が開いてお知らせしてくれる。だいたい、ネット麻雀はリーチできる状態になると「リーチしますか?」とアイコンが出てコンピューターが質問してくるわな。ゲームによっては自分のあたり牌を教えてくれる親切設計になっとるし。
で、その「リーチ」と宣言したらどうなるのですか?
1ハンの役がつく。
つまり「麻雀は1ハンないとあがれない」という最低条件をクリアーしたことになるんじゃ。 すごく簡単じゃろ?
つまり、どんな集め方でも最後に「リーチ」って宣言さえすれば、あがることができるってことよね。
そうじゃな。このままリーチの注意するべき点を伝えておくぞぃ。全37種類ある麻雀役で登場頻度は1位じゃから、ぜひともマスターしてほしい。
2種類ある麻雀のあがり方「ツモ」と「ロン」
まず麻雀のあがりには2種類の方法があるんじゃ。
1つが「ツモあがり」で、もう1つが「ロンあがり」という方法じゃ。
今はこの状態だったとしようかぇ。自分はリーチを宣言しておるわな。
これはがあれば完成になるわね…。
この場合、自分の順番になって、自分で牌を引き当てることを「ツモあがり」というんじゃ。
具体的にはこのケースじゃとを引っ張ってくることじゃな。己の力で引き当てるんじゃ。
実際の画面じゃとこんな感じになるわな。
(この画面の場合はマンズの7を自分で引いた(=ツモ)状態)
反対に「ロンあがり」は、自分以外の誰かが自分のあたり牌を捨てることじゃよ。それでも完成になるぞ。
状況は違うが、画面で見るとこんな感じになる。
(この画面の場合は右側の人があたり牌を捨ててくれたので完成(=ロン)状態)
「ツモ」 = 自分であたりの牌を引いて完成させること 自力
「ロン」 = 相手の捨てた牌で完成になること 他力
じゃあ対戦相手の誰かが「リーチ」と言ったら、自分の捨てる牌に気をつけないといけないのですね。相手のあたり牌を捨ててしまったら「ロンあがり」されるってことでしょう?
そうじゃよ。他の相手に「リーチ」がかかった時には、自分の捨てる牌に注意じゃ。
「リーチ」とは、対戦相手にわざわざ親切に「あと1つであがります!テンパイしました!」と、情報を提供してあげてるのと同じことじゃ。その見返りに「1ハン」を手に入れることになるんじゃな。
「リーチ」と宣言するためにいくつか条件があるので見ていこう!
リーチの条件と注意点
当たり前の話じゃがリーチは「あがりの1つ手前(テンパイ)」の状態にならないとできない。ビンゴゲームで遊んでいる時や「結婚にリーチかかった!」みたいな日常用語でも、何かの1つ手前になった状態で言うわけじゃから、そうでない時は、そもそもできないんじゃよ。
これは言われてみると、すごく当たり前の話しよね…。
普通のネット麻雀では、そもそもリーチできない状態じゃと、ボタンが押せなかったりウインドウが開かなかったりで、間違ってリーチができないようになっている場合が多い。
ただし一部のルールや、実際に人とやる場合は、牌の見間違いや勘違いでリーチを宣言してしまう場合があるので注意してほしい。
持ち点数1000点がないとリーチできない
次の条件として「リーチ」は自分の持点数が「1000点」ないとできないぞ。1000点は供託金、つまりのところ「リーチ料金」みたいなものじゃな。高速道路に乗る時支払う料金と一緒じゃ!
普段は20000点~30000点ぐらい持ってスタートするので「1000点ないからリーチできない」という状態はあまりないんじゃが、負けが込んでくると持ち点数がなくなって「1000点がない → リーチできない → 1ハンの役がない → 完成の形にそろったけどあがれない」 という悲惨な場合もまれにあったりする。
自分の捨てた牌でのロンはできない
もう1つ重要なことがあるので教える。麻雀の大原則になる。これが一番重要なことかもしれん。少しややこしいが、ぜひ覚えてほしい。
相手の捨てた牌で完成になる「ロンあがり」の条件じゃが、たとえば自分の牌を完成に近づけるために、1枚拾って(ツモする)は1枚捨てるじゃろ、その「自分の捨てた牌で「ロンあがり(他人の捨てた牌であがる)」は絶対にできない」ルールがあるんじゃ。
自分に不必要な牌を捨てては、自分に必要な牌を集めるのが麻雀じゃ。そうやって完成の形に近づけていく。画面を見ればわかるが、どんな麻雀ゲームでも絶対に「捨牌(自分が捨てた牌)」は、ぞれぞれの前に並べて全員に公開されるんじゃ。
確かに自分のいらない牌は前に並べて捨てていくわね…。
そして、いよいよ完成に近づいた時「リーチ」といって宣言したとしても、自分のあたり牌を捨ててしまっていたら「ロンあがり」はできないんじゃ。自分で引いてあがる「ツモあがり」はできるぞ。
ちょっとややこしいが、基本的に自分がリーチしていようが、リーチしていまいが「自分の捨てた牌でロンあがりはできない」という決まりがあるんじゃな。麻雀の大原則じゃよ。
じゃあ、逆にいえば、相手の誰かがリーチをしたとしても、そのリーチをした人の捨てた牌に注目して「相手が捨てた牌」を捨てれば「ロンあがり」されることはないんでしょう?
相手がリーチを宣言しても、その人が捨てた牌は安全ってことよね? 相手が捨てているから、絶対にロンあがりされることはないなら、ロンされたらルール違反ね。
その通りじゃ!そういった絶対にロンあがりされることのない、相手の捨てた牌を「安全牌」「現物(ゲンブツ)」なんていうぞ。勝負を捨てて「逃げる」時には、有効な情報じゃな。
チーリ後は手をいじれない
そして、最後の注意事項じゃが「リーチ」と宣言してしまったら、自分の手をいじってはいけないのじゃな。ネット麻雀の場合はリーチをかけた瞬間に、自分の持っている牌が固定されてクリックなどできなくなる。
この状態でリーチを宣言したならば、とにかく自分で(3)か(6)をひいてくる「ツモあがり」を待つか、相手の誰かが捨ててくれる「ロンあがり」を待つか?どちらかの選択しかないんじゃよ。
リーチした後にじゃなをたまたまツモしたのでを捨てて
こうやって変形させるのはなしじゃよ。
リーチは「私の作業は終わりました!あとは、あがるのを待ちます」という表明でもあるんじゃな。基本的に何もできないと思っていいよ。つまりリーチした後は麻雀の上手い人も初心者もやることはみんな一緒なんじゃな。
「アカギ―闇に降り立った天才」という福本伸行さんの有名な麻雀漫画に『リーチは天才を凡夫に変える』というセリフがあったと思う。リーチしてしまえば、いくら麻雀の天才であってももう何もできないんじゃな。上手い下手が別れるのは「リーチするか?しないか?」の判断の段階にあると思っていいぞぃ。
リーチのまとめ
なるほど。ちょっとややこしいですね。僕がまとめておきましょう。
・リーチは上がりの1つ手前の状態(テンパイ/聴牌)になったらできる。あがりの1つ手前じゃない状態(ノーテン/不聴)状態ではリーチはできない。
・リーチは自分の持ち点数が1000点ないとできない。
・リーチをすると1ハンの役がつくので、とりあえずどんな形でもあがることができる。
・相手がリーチといったら危険シグナル。自分の捨てる牌に注意。相手の当たり牌を捨てるとロンされる危険性がある。
・リーチしてしまえば、「ツモあがり」するか「ロンあがり」するかをじっと待たないといけない。自分の牌をいじってはいけない。
・リーチしている、していないに関わらず、自分の捨てた牌では「ロンあがり」はできない。つまり、相手の捨てた牌で「ロンあがり」されること絶対にない。
うんうん、その通りじゃ。このリーチはどんな集め方でも、とにかく上がることができる役なので、ぜひとも覚えておいてくれよ。ちょっとややこしいかもしれんので、復習しておいておくれ。
ちなみに「リーチ」は戦前の日本で生まれた役で普及したのは戦後になる。中国の麻雀(麻将)にはないんじゃな。日本式の麻雀を「リーチ麻雀」などと表現することもあるので雑学として覚えておくといいかもしれん。
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