筋(スジ)の考え方
両面待ちが有利であると解説してきたわけじゃが、何も両面待ちが有利なのは自分だけではない。
そりゃそうですよね。両面待ちが有利なのは全員が同じです。
この考え方を守備にまわった時に使うのが「筋(スジ)」と呼ばれるものじゃよ。相手からリーチが入った!捨てる牌に困った!どうする?と、なった場合に非常に有効な考え方なんじゃな。
例えば、相手が捨てた牌がこんな感じでリーチが入ったとしよう。
情報が少ないので、何を捨てていいのか迷いますね…
「自分が捨てた牌では絶対にロンできない」という麻雀の大原則があるので、現物であるやを捨てるのってのも、もちろんありじゃな。
ここで重要になるのが「フリテン」の考え方なんじゃが、まだ理解していない人は「フリテン」の項目を読んでもらったほうがいいかもしれん。
あたり牌が2種類以上ある場合には、その中の1つでも捨ててしまっていたら、他のあたり牌でもロンできないってやつですね。
そう、5種類あたり牌があったとして、そのうちの1種類でも捨ててしまっていたら、残りの4種類でもロンができなくなるという制約じゃな。
ここから情報を整理して考えてみよう。
・相手はを捨てている
・相手は効率のよい「両面待ち」をやっている可能性が高い
・あたり牌が2種類以上ある場合には、その中の1つでも捨ててしまっていたら、他のあたり牌でもロンできない
となると、相手の手は
を捨てている以上は、この上の2つである可能性はない。
つまりとも安全である可能性が高いという考え方が「スジ」にあたるんじゃな。
のスジにあたるのが、とってことですね。
6本のスジがあるよ
正確には6本のスジがあるので紹介しておこう。両面待ちの形を考えれば、必然的に答えはでてくる。
-(イースー) -(スーチー)
-(リャンウー) -(ウーパー)
-(サブロー) -(ローキュウ)
この6つのラインのことを「筋(スジ)」と呼ぶわけじゃよ
例題ではが通ったので、スジの考え方からが安全かも…?ってことじゃな。
例題ではも捨てられているので、も安全ってことですか?
う~ん、その場合は相手が-の両面待ちかもしれないので、安全であるとはいえんわな。こういうのは片方のスジだけ安全だとわかっているので「片スジ」とかいうわな。
そりゃ、いきなりなんの情報もないやを捨てるよりは安全かもしれんが、ロンと言われる可能性もある。何も情報がない筋を「無筋」と呼ぶが、それよりは少しマシじゃが、片スジも危ないことにはかわりはない。
よっぽどの理由がなければ、いきなり無筋や片筋のなどを捨てるのは考えたほうがいいかもしれんな。
この後にさらに進んで相手の捨てた牌が下のようになった。もしくは誰かがを捨てたがロンではなかったので、安全情報が増えたとしよう。他の誰かが通してくれた牌も重要なんでチェックするように!
-(サブロー) -(ローキュウ) の考え方からして
ここで初めてもいけそうだなって感じになるわな。
も安全になったので
もスジの考え方ではいけそうな感じですね。
注意すべきは「相手が両面待ちである」という予測の前提があるので、相手が両面待ちではない場合にはスジで追いかけてもロンされる可能性は十分にある。絶対に安全であるわけではなく、他の何も情報がない牌よりは安全かもしれないって程度なんじゃな。
それから相手が特殊な役を狙っているのが明らかな場合は、筋の効果も薄くなるので注意が必要じゃろう。
特殊な役ってどういうのですか?
代表的なのは染め手と呼ばれる「ホンイツとチンイツ」じゃろうな。もちろん相手が両面待ちをしている可能性はあるんじゃが、ホンイツ・チンイツはカンチャン、ペンチャン、単騎、シャボ待ちなどが組み合わさった「両面待ち以外」の可能性も非常に高い。相手が集めている種類の牌は全部危ないので、安易に筋に頼るのは危険じゃろう。
そういった特殊な例外の役を抜きにしても、特に数字の「4」「5」「6」は非常にロンされる可能性が高い危険な数字なんじゃな。相手のリーチにスジでもなんでもないのに、いきなり「4」「5」「6」捨てるようなマネはやめておいたほうがいいじゃろう。
実戦で捨てる牌に困った場合には、ぜひとも覚えておくといいかもしれん。
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