黄金牌を巡る物語「ピノキオの願い」

いっきに覚えろというのも人間には無理なのでゆっくりと覚えてください。復習用に一覧表を作成したのでご活用ください。

麻雀役の一覧表(出現確率ランキング順)

麻雀役の一覧表(点数順)

ただし、出現ランキングの上位10位で、ゲーム中の登場回数の9割ぐらいをカバーしています。まずは必要最低限の役を覚えたい場合は、12位の一気通貫(イッキツウカン)までで十分ではないでしょうか。13位以下は余裕があれば覚えていってください。たまにしか登場しない役ですが、それが勝敗を別けることはもちろんあるので。

これから俺はどうすればいいんだ?

このホームページの麻雀講座の基本コンテンツである残りの2つを見ていない場合は、ひと通り目を通してみるのもいいんじゃないかと思います。

勝つための麻雀講座(麻雀戦術)は役を覚えただけでは勝つというわけではないので、戦術的な部分で勉強してみるのも悪くはないと思います。勝てなきゃ楽しくねえですし。

麻雀用語と基礎知識では入門編で説明できなかった本当に細かなルールにも触れています。中でも振聴(フリテン)の項目についてはぜひ初心者の方は目を通してしっかりと覚えておいてください。わりと麻雀のルールの中でも重要なことなのです。

それから新しく「初心者のための麻雀点数計算」のコーナーがオープンしています。点数計算をマスターしたい方にはおすすめです。

いろいろと覚えることがあってめんどくせえな。

知識だけ詰め込んでもしかたがないので、実際にネット麻雀などで遊んでみるのもいいと思いますよ。やりながら覚えるんですね。オンライン麻雀Maru-Janみたいな、今時って感じのものもありますしね。

いろいろあるんだな…。そんなことより、ちょっと聞きたいことがあるんだけどよ

はいはい、ナンでしょうか?

国士無双の説明を聞いている時に思い出したんだが、あのじいさんと一緒にいるメルって女は本当にじいさんの娘なのか?

さあ、私のデータベース上では娘さんになっていますよ。何か気になるようなことでもありましたか?

俺がまだ九龍麻雀会にいた頃に、あいつに似た小さな娘がいた記憶があるんだよ。10歳そこらなのにめちゃめちゃ麻雀が強くって、そいつが国士無双を連発してあがるみたいな噂だったぜ。

当時は麻雀に興味はなかったし、下っ端の俺らが近寄れるような相手じゃなかったが、なんとなくあのじいさんの娘に面影があるっていうか似てるんだよな。気のせいか?

サァ… ?! ?! 記憶回路にそのような情報はありません。ならびに、博士から必要以上のことはしゃべるな、と言われております。よく約束破りますけどね。ワタシの今回の役目は「麻雀の役」を教えるということのみに許されています。

ならまあいいよ。

サトリアーニさん、ワタシからも質問があります。答えていただけますか?

なんだよ?

なぜあなたは麻雀を覚えようとしているのですか?それから、あなたと九龍麻雀会はどのような関係にあるのですか?

なんだ…そんなことかよ。くだらねーな。ロボットのくせに随分、好奇心旺盛だな。

せっかくだから教えてやるよ。

俺は元「九龍麻雀会」の一員だった。10年ぐらい前の話だけどな。組織に入ったのは、別に剣王 いや魔 囚人が好きだったわけじゃねえよ。金が欲しかったわけでもない。あまり人には話さないが、俺の両親は結果的に魔 囚人に殺された。これも、もう20年前の話になるな。

あなたの両親は魔 囚人に殺されてしまったのですか?

実際に殺されたってわけじゃない。

何も知らない素人をうまく誘い込んで、身包みをはぎとるように、高レートの賭け麻雀で全財産を奪い取るのがあいつらのやり方なんだよ。そうやって九龍麻雀会は大きくなったんだ。

子供心に麻雀なんてものが何を意味するのか、じゃらじゃらする音を聞いてるだけで、その場で行われてたことなんて、これっぽっちもわからなかったけどな。家の電気が止まって、住む家が無くなった時、ようやく家族に何が起こったのかがわかった。

よくあるギャンブルで身を滅ぼした人間のクリシェだな。くだらねー話だよな。

別にギャンブルで身を滅ぼしたバカが両親であっても、俺は別になんとも思っちゃいない。バカはバカなんだ。死に際なんて悲惨だったぜ。友人も親類も金を借りまくったおかげで、誰も葬式にはこない。静かでしんみりした、いい葬式だったな。

ただ、なんとなく自分の生活をめちゃくちゃにしてくれた九龍麻雀会には復讐したくなった。こうみえても、育ちが上品で頭は良かったんだぜ。まともな人生だったら、大学で文学でもやってたかもな。

俺は10年前に「九龍麻雀会」に入り、魔囚人を殺す機会を狙っていた。若かった俺にはそれが一番、てっとり早い方法に思えたんだよ。その時にさっき話した国士無双の天才雀師「メル」のことを知ったんだ。機会を狙っていたんだが、10年前の「第一回 世界最強麻雀大会」で魔 囚人が負けて 九龍麻雀会は崩壊しちまった。魔囚人の行方を追っていたが いっこうに掴めなかったわけだよ。

ところが、ここ数年、九龍麻雀会が勢力を盛り返してきたのは知ってるだろ? 今度の大会で優勝すれば 「黄金牌」の力でもう一度「九龍麻雀会」を潰す。黄金牌の願いがどこまで本当かは知らないが、人生をやり直せるなら、そうしてるかもな。今の生活も悪くはねーけどよ。

なるほど複雑な事情があるのですね。

ただ、ワタシからも一言いわせてください。現時点の あなたの腕前では優勝はまず無理です。

言ってくれるじゃねーかよ。

オンライン麻雀の世界には「R(レート)」と呼ばれる指標があります。サトリアーニさんはまだ「R1600」程度ですね。どこのネット麻雀でも上位陣にはまったく通用しないレベルです。残念ながら…。

宿敵である魔囚人は10年前の時点ですでに「R2000」を超えていました。今はどうなっているかは知りませんけど、おそらく腕はあがっているでしょう。話題にあがっていた魔囚人の娘であり、「国士無双の天才雀師 メル」は 10年前の10歳当時でR2000に迫る勢いでした。ゆくすえは、九龍麻雀会を背負って立つほどの人物だったはずです。ただ10年前より行方がわからなくなっています。

あのメルさんと同一人物であるかはわかりません。

そうか。ひょっとするとって感じだな…。あいつが本当に九龍麻雀会の人間で、魔囚人の娘って話なら、あいつも俺の敵だ。

それにしても、麻雀にはRなんてランクがあるのかよ?じゃあ、あのじーさんはいくつなんだ?「R1400」ぐらいか?

博士は20歳の時に すでにR2100を達成しています。博士も稀に見る天才雀師なんですよ。時代が違えば、華やかな舞台で麻雀やっていたかもしれませんね。ただ、腕前は年々低下しているように思うので 現時点では どうなのかはわかりませけど…。まあ、褒めるわけではないですが、そこらへんの腕自慢なら博士の足元にも及ばないでしょう。

大会には 「R2000以上」がゴロゴロと出場してきます。ならびに、禁断の麻雀世界「領域」に踏み込んだ化物だって出場してきますよ。そんな強豪を相手に どうやって あなたが勝つのか? ワタシには想像できません。現時点での優勝確率は3%にも満たないのです。

あはは…なるほどな。なかなか正直だな。いくら運が影響する麻雀だって、俺の腕じゃ大会で優勝できないことぐらい自分でもわかってるよ。大会で負けるのならしかたないと思ってる。

ただ、魔 囚人の暗殺だけは実行するぜ。魔 囚人のやつが用心深いのは知ってるだろう? だから、大会の最中、奴が麻雀に集中している時がチャンスなんだよ。その瞬間を狙う。魔 囚人の奴が無防備でおおやけの場に姿を表すことなんて滅多にないからな。

邪魔する奴は誰だって容赦はしない。それだけだよ。大会なんてどうでもいいんだよ。あわよくば、って感じだな。だから 大会で負けても「DON'T TAKE ME FOR A LOSER(負け犬なんて思うなよ)」だぜ。

ワタシには人間が抱く「復讐」だとかの感情を理解することはできません。ただ「人殺し」はいけません。もし、博士やワタシ、潤一郎さんやメルさんが止めても サトリアーニさんは魔囚人を狙うのですか?

サトリアーニさん、麻雀を一緒にできる相手がいることを幸せだと感じたことがありますか?

今のあなたには、こうやって麻雀を一緒にできる博士や潤一郎さん、メルさんがいます。ワタシだってお相手しますよ。そうやって、会話をしながら過ごせるひとときを、人間は楽しいと感じないのですか? いつ、みんなが離れ離れになるかもわかりません。そうしたらみんなで麻雀ができなくなります。もう少し、こうやって麻雀ができる相手がいることを見直してみてはどうですか? 幸福の中にいる時は、なかなか気付かないものです。

随分と説教臭いロボットだな。前にも今のお前と同じことをいった女がいたよ。

麻雀に対する考えなんて人それぞれなんだよ。ある奴はお前が言うように楽しい「ゲーム」だろうし、ある奴には「金」を得る為のギャンブルでしかない。暇つぶしぐらいにしか思ってない奴もいるだろ。俺にとっての麻雀は、のし上がるための「道具」でしかないんだよ。お前の麻雀観を俺に押し付けるなよ。

はっきりいって俺は麻雀牌なんて見たくもねーよ。麻雀やってるやつなんてバカばっかりだ。違うか? こんなゲームに命をかけてどうなるってんだ? もっとやることがあるんじゃねーのか?

ワカリマスヨ。あなたも強情ですネ。

「麻雀」というゲームをやる場合に最も必要なもの、それは「麻雀をやってくれる相手」です。その次に麻雀牌や道具です。そのことをまず最初にプログラムされました。

なぜ狭い麻雀の世界で人は憎しみあうのですか? あなたが憎みあう相手すらいなければ、麻雀はできないのです。そのことを理解してください。

みんな友達じゃないですか? 楽しく麻雀ができれば、それでいいじゃないですか? 

友達、友達、どこかで聞いたことのある声だったな。なんか懐かしい響きだ。お前と話していると、昔付き合ってた女のことを思い出すな。変なロボットだな。

そういえば、友達なんて1人もいなかったなぁ。

なんだったら、ワタシが友達になって、アナタに麻雀というゲームの楽しさを教えてあげますよ。

お前が俺の唯一の友達か? ロボットのお前がか? 笑わせるよな。まあ、ろくでもない俺みたいな人間には、それが合ってるかもしれねーな。実際、俺の素性を話したのは、お前だけだしな。

「FRIENDS」かよ。けど、今の俺にはお前の無駄話に付き合って、感傷にひたる趣味なんてねえよ。

だったら、ワタシは大会で優勝します。

そして、黄金牌にはワタシの願いをかけます。あなたが麻雀の楽しさを理解して、そしてワタシと友達になるように、そう願います。ロボットの友達がいやなら、黄金牌に頼んで人間にしてもらいますよ。賞金でおごりますよ!ワタシも徹夜で麻雀やってヘトヘトになりながら吉野家とか行きたいですよ。

まるで、ピノキオだな。

勝手にしろよ。

大会でお前と対戦するはめになったら、俺はお前に勝つ。対戦しなければ、それはそれで俺の目的を達成するだけだ。お前みたいなロボットが優勝した時には、黄金牌に願わずとも友達になってやるよ。

ワカリマシタヨ。

ロボット麻雀のすごさを見せてあげますよ。このワタシが「ツキ」とか「流れ」とか、そんなものが迷信だということを証明してみせましょう!!


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