責任払い・包(パオ)

役満の中には「責任払い」または「包(パオ)」と呼ばれるルールが適用されるものがあるのでご紹介します。

簡単に言えば「相手が役満を上がるのを極端に手助けするのはやめよう。やった場合は責任を持って支払しろよ」という考え方です。

いまいちわからねえな…

順番に説明しましょう。

この考え方が適用されるのは相手が「大三元」と「大四喜」を狙っている場合です。実戦ではほぼ大三元だけしか登場しないので、大三元のためのルールだと思っていいっすよ。

以下の状況で起こります。




責任払いが発生する状況

責任払いの牌姿

に注目してください。

ポンを2回して、大三元まであと一歩って感じだな。

が3枚あれば役満の大三元だな。

大三元の気配がぷんぷんしています。

「責任払い」とはこんな状態で最後の大三元を確定させるような捨て牌をした人に発生するペナルティーです。

では、ここでサトリアーニさんがを捨ててしまいました。

責任払いの牌姿2

ここで博士にポンをされてしまいます。

責任払いの牌姿3

この時点で役満「大三元」が確定してしまいました!

とんでもないことをしてしまいましたね。この時点で最後に役満を確定させる手助けをしたサトリアーニさんに「責任払い」または「包(パオ)」というルールが発生します。

なるほどな。

大四喜の場合は   こういう状態で

最後のをポンさせるようなもんか。

どうやって責任をとるんだ?

責任払いになった人は以下のルールが適用されます。

がツモであがった場合

これは全額、責任払いを発生させたサトリアーニさんが支払ってください。親の役満48000、子で32000点です。ツモなら本来は3人で分割して支払いますが、責任払いの場合は文字通り、責任とって全額を1人で支払ってもらいます。

が振り込んでにロンされた場合

この場合ですとメルさんとサトリアーニさんで半分つづですね。24000点 もしくは 16000点つづを支払ってもらいます。振り込んだ人と責任払いの人で半々です、

自分で振り込んでもないのに支払わないとダメなのか。けっこう厳しいルールだな。

けど相手が大三元の2つをポンしている状態からを捨てるのとか、ありえるのか?

序盤ならまだしも、中盤以降では危険ですね。これについては、とつげき東北さんの「科学する麻雀 (講談社現代新書)」に書かれています。

一昔前の麻雀では、相手が大三元の2つをポンしている状態で最後のをツモしてしまった場合(あるいは元々持っていた場合)には、絶対に捨てずに最後まで握りこむのが一般的でした。相手が大三元あがれる可能性は下がりますが、自分も余計な牌を持つのであがれなくなる道連れ作戦ですね。

ただし科学する麻雀によると、序盤にこの状態になった場合で、自分がまずまずいい手ならば、即座にを捨ててしまうほうがいいという意見ですね。序盤なら相手がを2枚持っている可能性は非常に低いという話です。

一番ダメなパターンは、自分がテンパイするまでを持っていて、中盤から終盤に「勝負!」とか、わけわかんないことを叫びながら捨てることです。

捨てるなら序盤に即座に捨てる、中盤以降は握り潰したらいいんだな。

中盤以降にこれをやると責任払いになるどころか「ロン」と言われる可能性も充分にあるので注意してください。また自分がリーチをした後なら、捨てる牌は選べませんから、自分の意図しているところとは無関係に責任払いになってしまう場合もあります。

責任払いは「大三元」と「大四喜」だけか?

ルールにもよりますが四槓子(スーカンツ)にも適用される場合があるみたいです。

     

ここから四つ目の「カン」をさせるような行為ですね。

ただ、四槓子(スーカンツ)の場合は「大三元」や「大四喜」と違って、何をカンされるのかはっきりとわかりません。そういった意味で不確定な部分もありますので「責任払い」を採用するかどうかはルールによりますね。

どっちにしろ四槓子も大四喜もほとんど登場しないので、責任払いが問題になるのは実戦ではほぼ「大三元」の場合のみだと思って間違いないでしょう。

清老頭(チンロウトウ)は大丈夫なのか?

清老頭(チンロウトウ)は

     

仮に4つ目をポンさせたとしても最後に1枚残りますし、四つ目のポンをさせたところで濃厚ではありますが「チンロートーの確定」ではないので、採用していません。ひょっとしたら、最後の1枚がただのトイトイホウだったという可能性もありますしね。

ルールとしての責任払いはなんとなくわかったよ。

このルールは元々はイカサマ技であるコンビ打ちを規制するために設定されたのではないかという話ですよ。

責任払いはけっこう採用している場合も多いですので覚えておいて損はないでしょう。 責任払いはもう1つあるので、次回に続きます。


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